No.162, No.161, No.160, No.159, No.158, No.157, No.156[7件]
返信不要のメッセージをありがとうございました! サイトに遊びに来てくださって、作品を読んでくださって、さらにはご感想までくださって‥ほんとうにとんでもなくうれしいです。ほんとうにありがとうございます。♡もたくさん押していただいていてありがたいです。。
♡ボタンやいただいたおたより、どれもたいせつに拝受・拝読して、元気がない時に読み返しては元気をいただいております。
楽しんでいただけてほんとうにうれしい。ありがとうございます。
「桃」
#涼啓 #掌篇 #D
細やかなうぶ毛の覆う表面に犬歯が食いこんで、途端にあふれ出した果汁が唇をてらてらと濡らした。色のない果汁は顎先まで滴り落ち、啓介はそれを拭うこともなく果肉にかぶりついている。シンクの側に立っているのは、果汁が床やテーブルに落ちて汚してしまわないための、啓介なりの配慮なのだろう。実に弟らしい雑な考え方に、思わず口の端がゆるんでしまう。
しずかに持ち上がった視線がオレを射抜いたので首を傾けてみせると、啓介は口もとを手の甲で横柄に拭いながら「アニキも食う?」と問うた。彼が右手に持っている水蜜桃はいかにもよく熟れており、うまそうだった。オレはうん、と頷いてダイニング・チェアから立ち上がる。
啓介の側に寄ると、すでにそこには桃の甘い香が漂っていた。疚しい思いはなかったはず――なのに不覚にも胸の奥が疼いて、ほとんど無意識に、オレは啓介の手首を掴んでいた。そうして、歯形のついた食べかけの桃に唇を寄せる。あ、と啓介が短く声を上げた。オレは構わず桃に歯を立てた。うぶ毛が舌の上をくすぐって、やわらかな果肉は奥歯ですり潰すまでもなく溶けて、喉の奥に落ちてゆく。
果肉を飲みこみ、口を離す際に啓介の指にそっとキスをした。
「甘いな」
上目で啓介を見る。逃れるように視線をさ迷わせて、啓介の頬は桃とおなじ色に染まっていた。

close
♡いっぱい押していただけてうれしいです〜‥;; ありがとうございます‥!!
Xで見たわんこ涼介啓介拓海ぬいがかわいくて〜〜‥ チラ見しては予約しよかなって思ってしまう。一昨年くらいからぬいの楽しさに気づいてしまって。ノーマル(?)のぬいすら持ってないのにいきなりわんこぬいってどうなんだろ!って謎の葛藤に見舞われています。謎すぎ。
わんこぬいの三人の表情にちゃんと個性が出ていてとっってもかわいいです。
🐶
こっち にも書いたんですけどりょすけとけすけって目もとが特に似てると思ってて。ふたり並んでるのを見るたび(啓介さんと涼介さんってやっぱり兄弟なんだな〜)って思う拓海くん。「特に目。似てますよね、やっぱりそういうもんなんですね。なんか、いいなあ」とか言う。けすけはちょっと誇らしげに笑って「おまえだってオヤジに似てるだろ」っていうので拓海くん本気で嫌そな顔をして、「ええ……似てませんよいやですよそんな。オヤジに似ててもぜんぜんうれしくないっす」近くにいたりょすけが文太のフォローをしてやる。「そう言ってやるな、オヤジさんが気の毒だ」「気遣わなくていいですよぉあんなクソオヤジ」
・
・
「オレ、もっとアニキに似て生まれたかった」「なに言ってるんだ、似てるって藤原も言ってただろ」「そうじゃなくてさ〜。顔だけじゃなくて頭の出来とか、テクとかさ、……そういうとこ、もっと似てればな〜とか」「オレに似たっていいことないぞ」「そんなわけねぇだろ〜」「どうだかな。オレは今のままのおまえがなによりすきだぜ」
・
・
自宅にて鏡を覗いた拓海くん。(オヤジに似てるか〜? ぜんぜん似てねぇだろ……)前髪を持ち上げてみて、気恥ずかしくなる。いっときはもらい子だって思いこんだほど父親に似てない顔立ちだったけれど、運転が若い頃のオヤジさんそのまんまだなって政志さんたちに言われたことがじつはちょこっとだけうれしかった。蛙の子は蛙。
#D
「シーツ」
#涼啓 #掌篇 #D
顔を近づけても、啓介が逃げなくなったのはなん度めのキスからだったか。数えることを忘れるくらいくちづけてきた今となっては、ただ啓介の唇が持つあたたかさを享受するだけでよかった。自分のそれとはすこしだけちがう、ぽってりとした唇はかさついていて、でも充分にやわらかい。ふれると、まるでそれが合図のように、うすく開いて浅く息がこぼれる。その瞬間が涼介はすきで、なん度味わってもたまらない気持ちになるのだった。胸の奥がぎゅうっと締めつけられて、どうしようもないせつなさに心を預け、このかわいい弟を力いっぱい抱きしめたくなる。
背中に回しかけた腕がいつも、寸でのところで止まるのは、理性とやらがわずかにでも残っているからなのか、それとも単に自分が臆病なだけだからか。両方、かな。細く目をあけて涼介は思う。皮ふを触れ合わせているゼロ距離では焦点が定まらず、それでも啓介のきれいに生え揃った短いまつげがかすかに震え、目尻にうす桃色が差しているのを見つけ、涼介はうっそりと喜ぶ。
啓介が兄になにを期待して、なにを求めているのか、涼介は知っていた。それをすぐに差し出すことのできないもどかしさに胸は痛むけれど、差し出さない限り弟は、ずっと自分を求め続けてくれる。そう思うと、このまま、このあいまいな関係のまま、留まっているのも良いのかもしれなかった。
――ずるい、
うっすらとひらいた弟の目と、目があう。視線が一瞬だけ交わって、啓介の目はまたすぐに閉じられたけれど、その瞳の表面が濡れて光ったことに涼介は気づいていた。「ずるいよ」と、まなざしだけで涼介に甘えたことにも。
アニキは身勝手で、ずるいよ。
啓介が訴える、声にはしないその言葉を、唇越しに涼介は読み取る。すまない、わかっている。涼介もまた声にはせず、啓介に伝えた。
身動ぎをすると、成人男性ふたり分の体重にベッドのスプリングが軋む。清潔な白いシーツが波打って、まるで海のようだった。
この海に、一緒に沈んでしまおうか? ――心の中で静かに問いかけて、涼介はゆっくりと、弟から体を離した。

close
わたくしの精神安定‥^^
この機会を逃したら、こんなすてきなイベントに参加することはきっともうできないだろうな〜〜って思っていたので、ほんとうにうれしいです‥。
前日に予定があるのでそれが終わり次第移動、宿泊して、14日に参加予定です。
ちなみに当日は公共交通機関を使って行きます。車で行かれたら車のイベントっぽくてよかったんですけど、けっこうな長距離なので体力が心配で。ここは無理せず見栄を張らず、おとなしく電車に揺られます‥。電車の旅ものんびりしていていいよね。
おひとり様なので当日は右往左往すると思いますが、今からとっても楽しみだ〜っ
memo