Note

「永すぎた日向で」(涼啓/イニD)

小説を更新しております。涼啓です。
高橋兄弟の幼少期の捏造を含みます。ご注意ください。

#更新履歴 #お知らせ

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いっこ下の記事で書いた「頭文字D 30th Anniversary 2Days」 に、たくさんの幸運に恵まれて行かれることになりました〜〜っ;; ううう、うれしすぎる‥!
この機会を逃したら、こんなすてきなイベントに参加することはきっともうできないだろうな〜〜って思っていたので、ほんとうにうれしいです‥。
前日に予定があるのでそれが終わり次第移動、宿泊して、14日に参加予定です。
ちなみに当日は公共交通機関を使って行きます。車で行かれたら車のイベントっぽくてよかったんですけど、けっこうな長距離なので体力が心配で。ここは無理せず見栄を張らず、おとなしく電車に揺られます‥。電車の旅ものんびりしていていいよね。
おひとり様なので当日は右往左往すると思いますが、今からとっても楽しみだ〜っ

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この機会を逃したらっておもうと泣いちゃいそう🥲
行けるかな..


そしてこれすごい〜〜

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返信不要のメッセージをありがとうございました! サイトに遊びに来てくださって、作品を読んでくださって、さらにはご感想までくださって‥ほんとうにとんでもなくうれしいです。ほんとうにありがとうございます。♡もたくさん押していただいていてありがたいです。。

♡ボタンやいただいたおたより、どれもたいせつに拝受・拝読して、元気がない時に読み返しては元気をいただいております。
楽しんでいただけてほんとうにうれしい。ありがとうございます。

お返事

「桃」
#涼啓 #掌篇 #D



 細やかなうぶ毛の覆う表面に犬歯が食いこんで、途端にあふれ出した果汁が唇をてらてらと濡らした。色のない果汁は顎先まで滴り落ち、啓介はそれを拭うこともなく果肉にかぶりついている。シンクの側に立っているのは、果汁が床やテーブルに落ちて汚してしまわないための、啓介なりの配慮なのだろう。実に弟らしい雑な考え方に、思わず口の端がゆるんでしまう。
 しずかに持ち上がった視線がオレを射抜いたので首を傾けてみせると、啓介は口もとを手の甲で横柄に拭いながら「アニキも食う?」と問うた。彼が右手に持っている水蜜桃はいかにもよく熟れており、うまそうだった。オレはうん、と頷いてダイニング・チェアから立ち上がる。
 啓介の側に寄ると、すでにそこには桃の甘い香が漂っていた。疚しい思いはなかったはず――なのに不覚にも胸の奥が疼いて、ほとんど無意識に、オレは啓介の手首を掴んでいた。そうして、歯形のついた食べかけの桃に唇を寄せる。あ、と啓介が短く声を上げた。オレは構わず桃に歯を立てた。うぶ毛が舌の上をくすぐって、やわらかな果肉は奥歯ですり潰すまでもなく溶けて、喉の奥に落ちてゆく。
 果肉を飲みこみ、口を離す際に啓介の指にそっとキスをした。
「甘いな」
 上目で啓介を見る。逃れるように視線をさ迷わせて、啓介の頬は桃とおなじ色に染まっていた。


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